障害年金の申請をこれから考えている人、障害年金の手続きや方法を知りたい人の中には「これから障害年金の手続きを始めようとしてるけど、色々と調べても難しい用語や細かく表記されすぎていてわかりずらいな。」「申請に必要な書類が多く手続きの流れがわかりません。」と感じる方も多いと思います。
この記事ではそんな障害年金の申請と流れに絞ってわかりやすくポイントを紹介していきます。
目次
・障害年金とは
・障害年金をもらう為に必ず必要なこと
・障害年金をもらうまでの流れと必要な準備
・各種申請に必要な書類の入手方法
・障害年金を受給率は22%
・まとめ
この記事は、理学療法士やアスレチックトレーナーとして脊髄損傷のリハビリ、トレーニング経験を多く持つ、障害者専門のパーソナルトレーナーが書いています。
障害年金とは
障害年金とは脳卒中や脊髄損傷などの後遺症により、日常生活に支障をきたす状態になった時に支給されるの「年金」です。
もらえる年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2つに分けられますが以下の条件を満たす必要があります。
障害基礎年金
・国民年金に加入している間に怪我、事故をした
・20歳前(年金制度に加入していない期間)
・60歳以上65歳未満
病気やケガで初めて診療を受けた日(初診日)が明確で、障害等級(1級・2級)にあるときに障害基礎年金が支給されます。
障害厚生年金
厚生年金に加入している間に怪我、事故をした
障害基礎年金に上乗せするものとして給付され、障害の度合いに応じて1~3級に該当します。
障害年金をもらう為に必要なこと
障害年金をもらうには必ずクリアしておく要件があります。
それが以下の3つです。
初診日要件
初診日とは障害の原因となった病気に関して診療を受けた日のことです。
これは障害の認定と年金の受給を行うために「いつ障害を負ったのか」を明確にする必要がある為、必要になります。
保険料納付要件(20歳以上)
初診日までに国民年金、厚生年期保険、共済年金などの滞納がないかと言う要件です。
(初診日が決まった月の2ヶ月前までに3分の2以上の期間、納付済か免除されている必要があります)
障害認定日要件
障害年金の支給を受けることができる状態(障害等級が1級または2級など)にあるかを判断する日。
障害年金をもらうには「等級」といい障害の程度を判定してもらう必要があります。
これは医師や理学療法士がれ身体評価や問診を行なって診断書を作成しそれを元に等級が定められます。
障害年金を受給するにはこれらの要件をまずはクリアしておかなければなりません。
障害年金をもらうまでの流れと必要な準備
- 初診日を調べ、確定させる
(初診日は障害者手帳や医師に確認することでわかります)
↓ - 保険料納付要件を確認する
(お近くの年金事務所で確認できます)
↓
- 受診状況等証明書の作成
(初診日に通院していた病院へ依頼します)
↓ - 「診断書」を作成してもらう
(障害が認定された時に通っていた、入院していた病院の医師に依頼します)
↓ - 病歴・就労就労状況などの申立書の作成
(病気は発症した時期、治療の経過、入退院、就学や就労の状況、ヘルパー利用の状況、日常生活や家庭での生活でどのような支障がでているのかを書きます)
↓ - 住民票など必要な添付資料を準備する
↓ - 年金事務所に書類を持参し裁定請求をする
↓ - 3~4か月で日本年金機構より結果の通知が届きます
この流れを見るだけでも正直、かなり大変そうですよね・・・。
自分で全て揃えることが難しそうな方はお近くの年金事務所に相談することから始めましょう。
以下が障害基礎年金の手続きをする際に必要な物となります。
- 年金請求書
-
基礎年金番号の分かるもの(年金手帳など)
-
世帯全員の住民票
-
医師の診断書
-
受診状況等診断書
-
病歴・就労状況等申立書
-
受取先の金融機関の通帳等
-
印鑑
-
請求者本人の所得証明書(20歳前障害の場合)
-
障害者手帳(所持している場合)
18歳未満の場合
- 戸籍謄本
- 世帯全員の住民票
- 配偶者の収入が確認できる書類
- 子の収入が確認できる書類
- 子の診断書
以下が障害厚生年金の手続きをする際に必要な物となります。
- 年金請求書
- 基礎年金番号の分かるもの(年金手帳など)
- 世帯全員の住民票
- 医師の診断書
- 受診状況等診断書
- 病歴、就労状況等申立書
- 受取先金融機関の通帳等
18歳未満の場合
- 戸籍謄本
- 配偶者の収入が確認できる書類
- 子の収入が確認できる書類(義務教育終了前は不要、高等学校等在学中の場合は在学証明書等)
- 医師、または歯科医師の診断書(20歳未満で障害のある子どもがいる場合)
障害年金の受給率は22%!
平成30年度の障害白書のデーターによると、障害者936万人の内、障害年金をもらっている人は208万人で全体の22%と言うことがわかりました。
障害年金をもらっていない理由に関してはデータがなく詳細がわかりませんでしたが、一部のアンケート調査では
- 手続きが難しい
- 制度自体を知らなかった
- 手続きの方法がわからなかった
が多くの割合を占めていたそうです。
このことからも、まずは障害年金について「知る」事がとても重要になります。
今回ご紹介した障害年金のポイントをきっかけにしていただき、お近くの「年金事務所」「市区町村の年金窓口」に問い合わせてみてください。
まとめ
「障害年金」に関して詳しく書いてある記事は沢山ありますが、この記事では障害年金の申請と流れについてポイントを絞ってお伝えしました。
まずはこの記事をきっかけに障害年金という制度がある事を知っていただけたらと思います。
そして障害年金をもらえるにも関わらず、申請忘れでもらっていなかった!なんてとにならないようにしましょう。
参考
- 日本年金機構ホームページ 日本年金機構
- 内閣府ホームページ 内閣府ホームページ障害白書