お客様の感想

名前
横森 史也 / Fumiya Yokomori
ストーリー

山梨県生まれ。
2016年旅行中のダイビングにて受傷。
頚椎6番を損傷し、四肢麻痺となってしまう。
現在はウィールチェアラグビーのプレイヤーとしても活動中。

インタビュー

1. 受傷時からトレーニングを受ける前までの身体の状態を教えてください。

トレーニングを始めたのは受傷してから10ヶ月経過した時でした。
それまではリハビリ病院に入院しており、1日2時間ほどリハビリで身体を動かしていました。
当時の身体状態は、車イスを自力で漕ぐ、ベッドと車イスの乗り降りができる程度でした。

2. お医者さん、病院では身体の症状についてなんと言われましたか?

受傷してから身体の症状を自分で調べていたこともあり、脊髄を損傷すると損傷箇所により、身体に麻痺が残ることは覚悟していました。
医師にあらためて話を聞いたときには「現在の医療では麻痺した部分を自分の意思で動かすことはできないだろう。」と言われました。

3. トレーニングを受ける前までの麻痺部に関しての印象を教えてください。

胸から下の筋肉は自分の意思で動かすことはできないですが、触られている感覚は元々ありました。
下半身の痙性が強く暴れてしまう事が多かったので、どうにかして上手くコントロールをして痙性を活かせるようになれればと思っていました。

4. トレーニングの感想を教えてください。

トレーニングではストレッチや下肢の運動を入れた後に立位トレーニングや筋力トレーニングを行う事が多いのですが、
当日のコンディションを考慮してメニューを考えてくれるので、あとはこちらはやるのみです。
「体調が良くない」とひとくくりにしても、体が硬い、血圧が低い、力が入りづらい、頭がいたい、など数多くの要因がある事を実感できました。
しかし、その中でも最高のパフォーマンスを引き出せるトレーニングを選択してくれるので、全幅の信頼を寄せて励んでいます。

5. トレーニングを受けた後の麻痺部に関しての印象を教えてください。

「筋肉が落ちてないな」と思いました。特にふとももとふくらはぎで感じます。
胸から下の筋肉はうまくコントロールができず、完全に自力で立つことは難しいですが、
サポートをしてもらいながら立位トレーニングをすると、下肢の筋肉を踏ん張って使っている感覚があり気持ちいいです。
トレーニングをしっかり続けていくことで、姿勢に安定性が出たり持続時間も増えていっています。

6. 身体機能、生活にどんな変化がありましたか?

もともと起立性低血圧がひどかったのですが、少しずつ改善されてきています。
またウィルチェアーラグビーをやっているのですが、そのときに上体の左右のバランスを意識してブレが少なくなるようなイメージを持ってプレーできています。
上肢の筋トレも負荷を強くしてでも出来るようになってきました。

迷っている皆さんへ

皆さんご存知の通り、脊髄損傷は難しい病態です。
1時間トレーニングをしたら、スタスタ歩けるようになるという訳ではありません。
僕は「いつか歩けるようになったときのために体の準備をしておく」という気持ちでトレーニングしています。

具体的には先週10分間立位の姿勢を保っていたから、来週は20分に増やそう。
でも5分間しか立てなかった。何がおかしかったんだろう。次は10分立ってみよう。
そういった試行錯誤をつづけてトレーニングする事で、
最長40分、平均でも20分間は立ってる姿勢を自力でキープできるようになりました。

なかなか目に見えて実感が湧かないことの方が多いですが、それでも確実に変わっているものがあります。
少しでも変わりたいと思っているのであればこんなチャンスはないと思います。