脳卒中者必見!麻痺足指のエクササイズ

脳卒中は脳のどの部位が損傷されたかによって麻痺の程度が大きく変わってきます。
その中でも大きく2つのタイプに分けることができます。

①過剰に力が入ってしまうタイプ
②力が入らずダラっとしているタイプ

皆さんはどちらのタイプでしょうか?

今回は①の過剰に力が入ってしまうタイプの特徴とエクササイズをご紹介します。

「内反尖足(ないはんせんそく)」と「クロートゥ」

まずご自身の足を見てみてください。

足首は下に垂れ下がっていませんか?
足の指は強く曲がっていませんか?
今はなんともなくても立つ、歩く動作でこのような現象が現れませんか?

このような現象は脳卒中片麻痺者に多く見られる特徴的な変形の一つで、筋緊張の高くなった状態です。脳からの抑制が効きづらくなり、過剰に筋肉を頑張ってしまっている状態です。

この状態を放置いているとますます筋肉が硬くなり、足首や足趾が動かしにくくなってきます。

足首や足趾が硬くなってしまう原因は大きく2つあります

①ふくらはぎの筋肉の緊張

ふくらはぎの筋肉は下腿三頭筋と呼ばれ背伸びをする時に使われます。
脳卒中の方はこの筋肉のコントロールがうまくできず、常に力が入っている状態になると足首が下向きに突っ張ってきます。

この状態が繰り返されることでふくらはぎの筋肉が過剰に活動し、足首を硬くしていきます。

②伸展パターンの影響

脳卒中片麻痺の方は特徴的な姿勢がみられ、ウェルニッケマン肢位と呼ばれています。

ウェルニッケマン肢位:すごく簡単に言うと「腕は体に密着し曲がった状態。足は一直線にピンと伸びた状態」です。
この足がピンと伸びた状態が伸展パターンと呼ばれているものです。

これは脳が障害されたことで体の筋緊張を上手くコントロールできなくなることで起こり、立つ、歩く動作などでで力を入れる時やくしゃみをした時でも見られる反応です。

この伸展パターンの影響で足首が下向きにピンと伸びた状態になってしまいます。

バレリーナの爪先立ち!?

イメージしてみてください、バレリーナが綺麗な爪先立ちのポーズをとったまま早く歩けるでしょうか?
おそらく、ちょこちょこと狭い歩幅でしか歩くことができないと思います。

固まった足関節や足趾で歩いている脳卒中片麻痺者は、常にこれに近い状態であると言えます。

本来、人が歩くために必要な足は踵から地面に着いて、踵から足趾にスムーズな重心移動ができるだけの柔軟性が必要です。

この重心のスムーズな移動を可能にするのが足関節と足趾の柔軟性なのです。

多くの脳卒中片麻痺者は足関節と足趾の柔軟性の低下からスムーズに重心移動が行えず、歩行スピードが低下してしまいます。
さらに立つ、歩く時のバランスにも大きな影響を及ぼします。

足首と足指のエクササイズ

今回は脳卒中片麻痺者に是非とも毎日行っていただきたいエクササイズをご紹介したいと思います。

長めの動画ですが、行っていただきたいエクササイズは9分00秒あたりからです。