全国脊髄損傷連合・千葉支部の会報にて執筆致しました

今回は全国脊髄損傷者連合・千葉県支部の会報にて執筆した内容をお伝えします。
私が執筆を担当したLIKEという記事については後ほどご紹介させていただき、まずは全国脊損傷連合会・千葉支部の活動をご紹介します。

全国脊髄損傷者連合会・千葉県支部とは

全国脊髄損傷者連合会・千葉県支部とは

怪我や病気で脊髄を損傷した者一人ひとりの悩みや問題点を話し合い、励ましあってより生活しやすい環境を目指す会です。

活動紹介

  1. ピアサポート
    千葉県支部の連合会ではピアサポートと言われる、脊髄損傷の当事者に直接、悩み相談や退院後の生活アドバイスなどを行なっているそうです。
  2. HAPPYランチ、BBQ開催
    食事会を通して会員やご家族の情報交換の場を定期的に設けてらっしゃいます。
  3. ホームページにて千葉県内の宿泊施設情報やレジャー施設の情報を提供されてます。

この様に全国脊髄損傷者連合会・千葉県支部では様々な活動を通して、脊髄損傷になられた方々のサポートや情報交換の場を設けて積極的に活動されているんです。

それでは、会報で執筆させていただいたLIKEの記事について紹介して行きます。

再生治療×運動

最近、ますます再生治療について世の中が動き出してますよね。
皆さんは再生治療についてどこまでご存知でしょうか。
ここでは「再生治療を受ける準備とは」をキーワードに話していきたいと思います。

脊髄損傷の皆さんは再生治療の進歩に今か今かとと期待を寄せておられる事でしょう。
もちろん私も楽しみです。
そんな再生治療にはいくつか種類があるのをご存知ですか。

  1. 胚性幹細胞(Embryonic Stem Cells: ES 細胞)
  2. 体性幹細胞 (Somatic Stem Cells)
    ●骨髄間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cells: MSC)
    ●自家嗅粘膜細胞(Olfactory Ensheathing Cells: OEG)
  3. 人工多能性幹細胞(Induced Pluripotent Stem Cells: iPS 細胞)

*詳しくは弊社ホームページの「脊髄損傷治療で研究が進められいる再生医療のまとめ」で紹介しております。

すでに治療が受けられるものもあれば、まだ臨床試験段階のものもあります。
しかし、慢性期の脊髄損傷者にとっても遠い未来の話ではなくなってきいるんです。

今できる事を最大限に努力する必要性

再生治療に関わっている先生方が口を揃えてこんなことを言っています。

「私たちも早く脊髄損傷の皆さんが再生治療を受けられるように、日々努力しております、なので皆さんも今できることを最 大限に努力しておいてください」と。

この一文で最も重要な部分はここです!
「皆さんも今できることを最大限に努力しておいてください」
先生方はこの一文の奥にどんなメッセージを残したのか紐解いてみたいと思います。

まず、再生治療で直接的に治す部分は傷ついた「神経」で、筋肉や関節、骨ではありません
つまり、再生治療をいざ受けたとしても、筋肉が衰えすぎていたり、関節が曲がったままだったり、骨密度が低かったりすると、神経は回復しても体が神経の回復についていけない場合があるという事です。
なので「皆さんも今できることを最大限に努力しておいてください」の一文には、筋肉の衰えや関節が硬くならないように、また少しでも食い止める様な努力を日々お願いします
というメッセージが込められているのです。

 

ここまで「再生治療×運動」というテーマでお伝えしてきました。
皆さんはどれくらい日頃から運動できていますか?
再生治療が一般的に受けられる様になるまでにはもう少し時間がかかりそうですが、近年は再生治療の分野が世界的に話題で、しかも日本がリードしている状態です。
いざ、再生治療が受けられる様になった時にその効果を最大限活かせる様に、今からご自身の体のメンテナンス、日々の運動を心がけていきましょう。

1日5分のうつ伏せを心がけよう

最後に関節が硬くなりすぎないような方法を一つお伝えします。
それが「うつ伏せ」です。
車椅子上では背中が丸まりやすく、股関節(脚の付け根)や膝、足首は約90度に曲がった状態をしています。
この姿勢を長く続けていると、背中が伸びずらくなったり、足も常に曲がった状態となってしまいやすいです。
そんな、車椅子上での「癖」対策に効果的なのが「うつ伏せ」です。
うつ伏せ姿勢は、重力によって背中や股関節が徐々に伸ばされる方向にストレッチされていきます。
すでに、曲がった癖がついている方はうつ伏せ姿勢が辛いと思います。
そんな時は胸や骨盤の下にクッションを入れてみてください。

このうつ伏せ姿勢でスマホや読書をしてくださっても構いませんし、上体起こしの背筋トレーニングをされてもよしです。
一日の終わりに5分だけでもうつ伏せになってみませんか。

まとめ

今回は全国脊髄損傷者連合会・千葉県支部の会報にて執筆させていただいた内容についてご紹介させていただきました。

全文はこちらの会報をご覧ください千葉支部会報 脊損ちばNo.134

今回は「再生治療×運動」というテーマで執筆させていただきました。
我々は脊髄損傷のみならず、車椅子ユーザーに関する健康や運動の情報を発信しております。
車椅子ユーザーに関する情報や発信が欲しいという方は是非ご連絡ください。

全国脊髄損傷者連合会・千葉県支部